6.やきもののデザイン

( 1 ) やきものの形や図などはどのようにして決めているのですか。
 古い時代のやきものを参考にしながら、今の生活にあう文様(模様)を考えてデザイナーが案を作り、それをみんなで話しあって決めます。
( 2 ) 絵付とは何のことですか。また、どんな方法がありますか。
 やきものに文様(模様)をえがくことです。また、素焼にえがく場合の下絵付と、本焼きした製品の上にえがく上絵付があります。絵付は筆による手がきとゴム版や転写紙による印刷があります。
( 3 ) うわぐすり(釉薬)は、どうしてかけるのですか。
 やきものをきれいに見せたり、茶碗や、花瓶などの水もれに防いだり、よごれても洗ったらすぐによごれが落ちて、いつまでもきれいなやきもので使うことができるようにするためです。また、強い酸やアルカリに強く電気を通しにくく、また、熱に強いとい性質を持っています。
( 4 )

うわぐすりの種類には、どんなものがありますか。
 大きく分けて低い温度でとけるうわぐすりと、高い温度でとけるうわぐすりがります。
 低い温度でとけるうわぐすりを低温釉といいます。低温釉は740度から1000度でとけます。低温釉の代表的なものには、京都で作られている楽焼茶碗があります。
 高い温度でとけるうわぐすりを高温釉といいます。高温釉は1200度から1300度でとけます。高温釉は毎日使っている茶碗や、皿、花を入れる花瓶などがあります。高温釉にはいろいろな種類がありますが代表的なものには、磁器の白さを引き立てる透明釉や、青や緑色の青磁釉、黒や茶色の天目釉などがあります。そのほかには織部釉、黄瀬戸釉などもあります。また酸化焼成と還元焼成でもできあがりの色が違います。

( 5 ) 酸化焼成とはどんなことですか。
 窯の中で空気をたくさん送り完全に焼いたときでうわぐすりの中に、たくさん酸素がはいっている状態のことを酸化焼成といいます。
( 6 ) 還元焼成とはどんなことですか。
 窯の中の空気を薄くしたら酸素が少なくなり、炭素(すす)が多く発生します。この状態を還元焼成といいます。
( 7 ) 酸化焼成と還元焼成での色の変化はどうなりますか。
 うわぐすりの中には銅や鉄などをいれますが、酸化焼成と還元焼成ではうわぐすりの色が違います。銅の成分をふくんだ織部釉は、酸化焼成では緑色になりますが、還元焼成では赤くなります。また、鉄のさびを入れた鉄釉は酸化焼成の場合黄色くなり還元焼成では青くなります。これが青磁釉です。これはうわぐすりの中に入っている銅や、鉄や化学変化を起こして色が変化するものです。このほかにもたくさんのうわぐすりがありますので勉強して下さい。
( 8 ) 色絵のやきものとそうではないものとの作り方のちがいはどんなところですか。
 色絵は上絵付けまでした製品のことで、染付(あい色だけの製品)は上絵津付けをする手前の工程で完成します。


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